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2005年2月に創業81周年を迎えた日本事務器株式会社様は、フロントオフィスからバックオフィスまでにわたる業務の効率化・合理化のソリューションサービスを提供している。医療分野で永年培ってきた経験と実績を生かした医療総合情報システム(MAPS21)の中心となる電子カルテシステムでは、カルテ印刷時のセキュリティを強化する機能としてTrustMarkingBasicを採用し、暗号化した管理情報を隠し文字として印字することで情報の追跡を可能にし、情報漏洩抑止を図った。電子カルテシステムの特長や今後の販売活動についてうかがった。
日本事務器株式会社様
・創業:1924年(大正13年)2月
・資本金:3億6,000万円
・代表者:大塚 孝一
・従業員数:1,202名(平成16年3月期)
・主な業務内容:情報システムの開発、運用・保守およびコンサルティングなどのトータルソリューションサービス
医療総合情報システムの中心となる電子カルテシステムは、処方・検査のオーダーなどをコンピューターで指示し画面で閲覧できるオーダリングシステムから出発しています。カルテという患者さんにかかわる医療情報をデータベース化し、病院全体で情報を共有・管理できるようにするもので、厚生労働省通達の電子媒体による保存を十分に考慮したものです。これにより、複数の診療科にかかっている患者さんの薬の飲みあわせをチェックすることや検査項目の重複を防ぐ事ができますし、会計などでの入力を軽減して待ち時間を短縮することもできます。また、患者さんが検査や会計の伝票を持ち歩かなくてもよいので、紛失してしまうこともなくなります。
当社の開発した電子カルテシステムのオプションソフトには「手書き機能」「過去カルテ参照機能」「セキュリティ機能」があります。セキュリティ機能には、指紋やサインなどの生体認証によるPCの使用制限や電子カルテへのログオン、カルテの地紋印刷の本人確認などの機能などがあり、その一環として富士ゼロックスのTrustMarkingBasicを採用しています。
医療福祉事業推進本部
メディカルシステム支援部
システム開発グループ
マネジャー
根岸 博和様
医療福祉事業推進本部
メディカルシステム支援部
システム開発グループ
岡本 麻実様
セキュリティについてさらに考えると、プリントアウトしたカルテの管理の問題があります。カルテは患者さんの要求によりコピーを渡すことを求められますが、病名などが記載され個人情報の中でも特にセンシティブな情報ですから、複製されて外部に出回ることは絶対に避けなければなりません。不幸にも流出した場合は原因究明の為の調査が必要になります。それを抑止する機能として印鑑証明のような桜紙を電子カルテシステムで作りたいと考え、当社のエンジニアに相談したところ、富士ゼロックスのTrustMarkingBasicをはじめ数社から実現できるシステムが出ていたので、さっそく検討をはじめました。2004年4月のことです。その結果、隠し文字が半角24文字(全角12文字)×3行使え、設定変更の専用ユーザーインターフェイスやデジタルコード描画・検知などの拡張性、地紋の美しさなどの点が優れていたので、TrustMarkingBasicを採用しました。2004年12月にはガイドラインをつくり、2005年になっていよいよ電子カルテシステムへの組み込みを始めました。TrustMarkingBasicには外部システムとの連携用APIと隠し文字をデジタルコードとして埋め込むためのソフトウエア・デベロップメント・キットが用意されており、また富士ゼロックスのSEの方にもご尽力いただいたので、スムーズに組み込むことができました。
半角24文字×3行の隠し文字入力をフルに使用し、暗号化(デジタルコード)された情報がカルテ印刷時に地紋として印字します。これをコピー機で複写するとデジタルコードが浮かび上がります。暗号なので見ても何のことかはわかりませんが、電子カルテシステムにより、どの医師が、いつ、どの患者さんのカルテを、どういう目的で、誰に渡したかなどの追跡が可能で、安易なプリントアウトを抑止する効果があり、印刷物の管理意識が高まるものと考えられます(特許申請中)。

電子カルテシステムへのログインやカルテ印刷時に、指紋やサインによって生体認証を行なうことでセキュリティを強化。

隠し文字が地紋として印字されたカルテをコピーすると、暗号化された管理情報が浮かび上がり、追跡調査が可能。
モデルユーザーへの導入(2005年6月)を契機に、セキュリティ機能をパッケージングした電子カルテシステムの提案で他社との差別化を図りたいと思います。また、既存の電子カルテユーザー様へも積極的に提案・導入して行きます。個人情報保護法の全面施行で関心が高まる中、システムセキュリティの精度が上がっても費用や時間、手間がかかってしまうのは問題で、バランスの取れたソリューションシステム提供が重要だと考えています。その点、TrustMarkingBasicは専用用紙や専用プリンターではないので、安価にセキュリティシステムの実現が可能です。今後、医療分野でも、院外処方箋など用途を広げる事が見込まれます。対応するプリンターがさらに増えるとますます印刷する場面が広がると思います。
